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市広報紙 東北公益文科大学特集「かける公益大ー地域とともに歩む大学ー」 Web拡大版(令和4年9月1日号)

更新日:2022年9月1日

酒田市唯一の大学である東北公益文科大学(以下「公益大」)。公益大と様々な形で関わる方々にインタビューをしました。
広報紙9月1日号の紙面の都合上、掲載しきれなかった公益大に関わる方々の魅力をWeb拡大版の形でお知らせします。

歌岡 大祐さん(東北公益文科大学 観光・まちづくりコース4年)

生態系について学ぶきっかけとなった人達との出会い

 元々、地域の自然を生かした観光に携わりたいと思っていて、進路としては地元に戻って役所に就職しようと考えていました。
 大学では観光・まちづくりコースで勉強しているのですが、自然環境分野に物足りなさを感じていた時に、授業でにかほ市に伏流水を見に行きました。鳥海山・飛島ジオパークの職員の方の話を聞いて、そこですごく良い刺激を受けたんですね。講演が終わった後に名刺をもらいに行ってから、その方との付き合いが始まりました。
 その方から「文系・理系の区切りは、もはや、あまり関係なくなってきている。そういう意味では、歌岡くんは大学でまちづくり等について学んでいるし、PCやデータも扱える。幅広く勉強しているから、今後、色々とやりやすい」と言ってもらったことも、鳥類や生態学について学ぶモチベーションとなっています。
 また、ゼミの担当教授である温井先生にも大変よくしていただいています。自分の考えたこと、興味のあることを自由に研究していいと言ってくださって、僕が鳥類に興味があると伝えたら、研究室で双眼鏡を用意してくださったり、たくさんのサポートをしていただいています。
 温井先生のおかげで、人とのつながりも増えました。国の事業の生物環境調査の打ち合わせに同席させていただいたこともありました。僕の興味のある分野に関して「一緒に来ないか」とよく声をかけていただくので、すごく感謝しています。

公益大に入学してみて思ったこと

 正直、公益大は第一志望ではなかったのですが、今は酒田にきて本当に良かったと思っています。
 公益大は幅広く学べることが大きいメリットだと思いますし、僕としてはその中で自分の興味のある分野を見つけて、そこを尖らせていくことができればなお良い。サークル※1 の後輩には「興味を持ったものに自信をもってグイグイいって、積極的にアウトプットしてほしい」と伝えています。それを支えてくれる先生方や環境は整っていると思うので、あとは自分次第。
 僕はこれから関西の大学院に進学して生態学の研究をしますが、その後の進路として酒田に戻ってくることも考えています。アルバイトを通して知り合った方にも「猛禽類保護センターで働きなよ」と勧めていただいたり、温井先生にも「研究職に向いているし、公益大に戻ってきて教えてみたら」と言っていただいて、とてもうれしく思っています。
 大学での様々な活動を通して酒田に愛着が湧きました。最上川の水鳥やイヌワシ…もちろん人にもですよ(笑)。

※1 歌岡さんが立ち上げたLiNK(自然環境サークル)。

吉村 奈夏さん(中学2年)/後藤 美咲さん(中学1年)【ジュニアドクター鳥海塾 受講生】

<吉村さん>
 お父さんが市の広報紙に載っていた記事を見つけてきてくれて、プログラミングのほかにも宇宙科学とか色々なことが学べると知って興味を持ちました。兄も情報系で勉強していることもあり、家族も受講に協力的でした。

<後藤さん>
 もともとスクラッチ※2 という簡単なプログラミングをやっていて、もっと本格的に学びたいなと思っているときに学校に届いたチラシで鳥海塾を知りました。小学校でもスクラッチに似ているものをやるんですけど、技術的なことはあまり詳しくはやってくれなかったので鳥海塾で学ぶことができて良かったです。

※1 令和3年度に公益大が実施機関として選定された、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が企画する次世代人材育成事業のこと。科学的思考力や論理的思考力、情報活用能力を鍛える育成プランを実施する。
※2 文字や記号の入力ではなく、ブロックをつなげていく操作で行うプログラミングのこと。ビジュアルプログラミングと言われ、視覚的にイメージがしやすい。

鳥海塾での研究内容

<吉村さん>
 「地域活性化に繋がる視認性を意識したWebVR※3 の構築」をテーマに研究を進めています。
 まず先行研究から、利用者に考慮したシステムや地域活性化について調べました。
 そして、本研究では、酒田市の中町に注目し、高齢化が進み人の流れが減少傾向にある現状から、中町の魅力を発信することで地域活性化を目指したいと思いました。中町の旧清水屋前などの場所の写真を基にWebVRを構築しようと思っています。今後はまずWebVRの完成と、デザインをもうちょっと改善していきたいです。より多くの人に届けられるように外国語での表示も検討しています。

<後藤さん>
 私は「観光地とキャラクターの印象を関連づける要素」の研究をしています。
 近年、ご当地キャラクターブームに火がつき、地域活性化の有効な手段になっています。その中でも見た人の印象に残りやすいキャラクターを作るために必要な要素に着目しました。
 ブレンダー※4 というアプリケーションで、酒田市や庄内の観光地をモチーフとしたキャラクターの3DCGモデルを作って、どういった要素が印象に残りやすいのかアンケートをとって調べる予定です。

※3 Webブラウザ上でVR(バーチャル・リアリティ/仮想現実)体験ができる技術のこと。Webブラウザ上で閲覧可能のため専用アプリの必要がない。より多くの人に簡単にVR体験をしてもらえるメリットがある。
※4 3DCG(3次元空間でのコンピュータ・グラフィックス)制作が可能な無料ソフトのこと。キャラクターの形を作って動きを付けたり、色や質感を付けたりすることができる。

メンター※5 である公益大生とともに成長する

<メンター 佐藤さん>
 僕の大学での研究はスタンプラリーを誰でも使えるようにするという内容です。ARスタンプラリーというもので、キャラクターが必要なので、その関連で後藤さんにも手伝ってもらいながら、一緒に研究を進めています。
 その中で僕がアドバイスもするんですけど、ブレンダーに関しては後藤さんの方が全然上で、僕はその方向性を教えたりするので精一杯という感じです(笑)。
 人に教えることで自分の理解もより深まります。すぐに答えを示すのではなく、受講生の考える力を引き出せるように道筋を示すことを意識しています。

<後藤さん>
 私の研究内容のキャラクター印象調査も、佐藤さんのスタンプラリーに実際に登場させて、その上でアンケートを取るやり方も相談しています。

<担当教員 広瀬先生>
 中学生にこれぐらいやられてしまうと大学生は引き締まりますよね(笑)。
 メンターの大学生は何が起きるかを予測して、全部先回りで準備しなきゃいけないので毎回ヘトヘトになっています。大学生が単純に講師との橋渡しをするというわけではなく、お互いに刺激し合っているところがうれしいですね。
 第一段階ではプログラミングの技術を学びつつ、それらが様々な事象に関連していることを、多方面から講師を招いて勉強します。第二段階では学んだことを応用して研究を行います。受講生とメンターはもう「研究仲間」です。
 プログラミングを学ぶことが目標ではなく、プログラミングを手段として地域課題や自分の興味のあることをコミュニケーションを重ねながら「研究」していく。これが「ジュニアドクター鳥海塾」の特徴ですね。

※5 ここでは受講者に対してアドバイスを与えることや、研究の進め方の相談に乗ることで成長をサポートする役目のこと。「指導者・助言者」の意味。

ジュニアドクター鳥海塾を受講してみて感じたこと

<吉村さん>
 前まではIT系の仕事に就きたいとは思ってなかったんですけど、ジュニアドクターを受講してからはこういう道もあるんだなって選択肢が広がりました。私は来年、高校受験なので、進路を考える意味でも学校以外でこういったことを知れてよかったと思っています。

<後藤さん>
 最後の発表会のときに、自分では知らなかったんですけど「ナップザック問題」※6 という、思ったより難しいことに手を出していたみたいで、あんまり形にならなかったんです。いつかそれを形にしたプログラムを作れたらなと思っています。

※6 ナップザックの中に物を詰める際に、どのような組合せにすれば容量や価値等を最大化できるかという問題。広瀬先生曰く「大学生で習うレベルの数学」。

近藤 良輔さん(NTT東日本 庄内営業支店勤務 2011年公益大卒業)

学生時代の学びで役立っていること

 私は公益大卒業後、NTT東日本に入社しました。入社10年目に、他社と協業しビジネスを構築するモデルで、社長表彰を頂くことができました。そのときの考え方のベースは、公益大での学びが大きかったなと感じています。

 専門的に学ぶ大学が多い中で、公益大では経営学、環境学、福祉など幅広い分野を学ぶことができます。経済と環境、環境と福祉を組み合わせて、新しいものを生み出すなど、学んだ知識を組み合わせられることが利点だと思っています。

 幅広くやるからこそ、それぞれの良いところを足したり、不足している部分を他の分野で補ったりすることができるという考え方が身に付き、とても役立っています。その考え方が、協業した会社で不足しているところを、自社の強みで補って一緒に新しい価値を生み出すということにつながり、社長表彰という良い結果になったのだと思います。

地域に関わる仕事内容

 2021年から庄内営業支店勤務となり酒田に戻ってきましたが、これは酒田市・公益大・NTTデータ・NTT東日本が連携協定を結んだことがきっかけですね。これをやるには自分がピッタリなんじゃないかと(笑)。
 実際に行っている取組みとしては、日向地域でeスポーツ※1 のブースを出させていただきました。地域コミュニティの中でeスポーツを楽しんでもらい、それを他の地域にも広げていって、地域コミュニティ同士のeスポーツ大会を開催するなど、盛り上げられたらいいなと思っています。
 また、除雪のボランティアで、腕時計型のウェアラブル端末※2 を利用し、除雪作業者の体調変化を見守ることで安全に作業してもらうといった取組みも行っています。
 酒田市の環境衛生課と連携して鳥獣害の駆除の取組みも行っています。罠にセンサーを設置して、害獣がかかったときに猟友会と酒田市環境衛生課へ連絡が飛ぶ仕組みになっています。猟友会の方の数も年々減少しているので、見回りの負担を減らすなど、そういったところに貢献できればと思っています。

※1 コンピューターゲームを通しての対戦などをスポーツとしてとらえる際の名称。
※2 身に着けて使用する情報機器のこと。ここでは腕時計型の機器を使って心拍数の把握や転倒などの異常を察知する機能を活用している。

公益大で学ぶ方へのメッセージ

 遠慮せずに色々なことにチャレンジして欲しいと思っています。
 公益大では幅広く横断的に学ぶことができる長所もありますが、必要に応じて自分で積極的に学びを深めることも大切です。僕自身、社会に出てからも学び続けていますし、そのおかげで何とか今の会社で10年以上続けられています(笑)。
 公益大での学びは、これからの時代にマッチしているし、どんどんアップデートされているとも思います。卒業生という立場でせっかく酒田にいるので、協力できることはしていきたいし、公益大とともに成長していきたいと思っています。

近藤さんがサンロク(酒田市産業振興まちづくりセンター)等と協働で実施している、酒田のDX化を進めるコミュニティ。

小野寺 未来さん(東北公益文科大学 観光・まちづくりコース2年)

公益大での学びについて

 まだ2年で観光・まちづくりの基礎の部分が中心なので、今後はより深い内容を学ぶとともに、もっと酒田市のことを学びたいと思っています。
 私自身、今まで酒田市に住んでいたのに、知らない場所や行ったことのない場所がたくさんありました。地元の大学に進学したからこそ、地元の魅力を再発見できたと思います。酒田市の若い人にも酒田市の魅力をもっと知ってほしいと考えています。

公益大のおすすめポイント

 私は文系なんですけど、公益大は文系教科も理系教科も履修できますし、将来がそんなにはっきり決まっていなくても、ここで学んで選択肢を広げることができると感じています。
 私も具体的なものはまだ見つかってないので、公益大でのSDGsのプログラムやサークルでの地域活動などの幅広い学びの中で、地域の方とお話しする機会も多く、視野が広がっている実感があります。公益大の先生たちも生徒のことを把握してくださって、進路についてのアドバイスをいただいています。
 高校生のときは観光や地域に関わる仕事は公務員しか知らなかったんですけど、公益大での経験を通して、たくさんの可能性があることに気付きました。

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