鉄道高速化講演会(平成29年2月15日)
更新日:2017年3月15日
講演会特集記事
山形新聞講演会記事(2017年2月28日)
荘内日報講演会記事(2017年3月15日)
山形新聞講演会記事(2017年2月28日)(PDF:8,609KB)
荘内日報講演会記事(2017年3月15日)(PDF:4,611KB)
開催報告
平成29年2月15日に、山形新幹線庄内延伸の早期実現を目指す酒田市、陸羽西線高速化促進市町村連絡協議会の主催により、鉄道高速化講演会が開催されました。
講師は交通計画のコンサルティングに取り組んでいる株式会社ライトレールの阿部等氏。
「山形新幹線庄内延伸による庄内-山形50分、東京2時間半の可能性」について、会場を埋め尽くす約400名が聴講し、庄内地域における高速鉄道実現のための方策について理解を深めました。
講演要旨
- フル規格の整備新幹線の建設は、1960年から2040年頃(札幌開業予定)で約3300キロメートルを年間約40キロメートルのペース。費用対効果や財源の確保、並行在来線の問題など様々な課題を抱える中、基本計画路線も同様の建設ペースで進むとすれば、2110年頃の完成となる。羽越新幹線がその中の中位になったとして2080年頃の開業。
- 現在の日本には、時速200キロメートル超で走行する高速鉄道(フル規格新幹線)と、時速130キロメートル以下で走行する低速鉄道(ミニ新幹線、主要幹線の特急など)があるが、時速130キロメートルから200キロメートルの「中速鉄道」が少ない。「中速鉄道」の整備は、在来線を活用し、短期間かつ低コストで高速化を実現できる手法である。
- 地上設備の改良と新型車両の開発により、酒田・鶴岡から山形まで50分強、東京まで約2時間半で結べる可能性がある。具体的には、山形新幹線を庄内まで延伸し新在直通化、福島から米沢間の板谷峠へ新線建設、ハイパワーで小断面の車両の開発、騒音対策や踏切安全対策の拡充、最大8度の車体傾斜とカント(曲線外側の線路を高くする)のこう上による曲線通過速度の向上、ダイヤパターンで行違いとなる駅間の複線化、余目駅で酒田・鶴岡行きの車両を分離するなど。
- 提案の実現には「中速鉄道」の技術開発が鍵となる。国では2017年度に幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査を実施する予定で、山形新幹線庄内延伸を中速鉄道のモデルとして国の調査検討の対象となるよう強く働きかけるべき。
- 山形新幹線庄内延伸は、将来の奥羽・羽越新幹線に対する横軸としてネットワークを形成し、さらに板谷峠の新線建設の投資効果を高め全県に波及させる付随的な意義も有している。在来線を活かし、低コストで早期の整備が可能な中速鉄道として、山形新幹線庄内延伸は有望なプロジェクト。
- 1964(昭和39)年の東海道新幹線開業に向け、1957(昭和32)年の講演「東京-大阪間3時間への可能性」が道を開いた。わずか7年間で偉業を達成した昭和の人たちを見習いたい。JR東日本は、一定の公的資金投入を前提に、採算性を確保できる都市間鉄道の活性化策を積極的に推進してほしい。
アニメーションにしてご覧下さい。右または下向き矢印で進み、左または上向き矢印で戻ります。
上記パワーポイントのプレゼン資料と同じ内容です。
※講演会にご参加の皆様へ
配布資料は当日配布のものと比べ以下が異なります。
- シート12を加え、以降はシートNo.が1ずつ大きい
- 「4.庄内-山形・東京の時間短縮可能性」内の項目番号を変更
- 新シート18の「現行」の「余目-酒田」と「余目-鶴岡」の最高速度を訂正
- 新シート37,40に項目名とシートNo.を追記
- 新シート38,39,42,43に注釈を追記
- 新シート42,43に関連するインターネットサイトを追記
鉄道高速化講演会のお知らせ
交通計画のコンサルティングに取り組んでいる株式会社ライトレール代表取締役社長阿部等氏を講師に迎え、首都圏及び県都と庄内地方を結ぶ鉄道の高速化について講演していただきます。山形新幹線庄内延伸による所要時間の短縮はもちろんですが、既存の山形新幹線や東北新幹線の更なる機能強化策についても提言いただきます。
庄内地域における鉄道高速化の可能性、高速鉄道の意義について一緒に考えましょう。
日時 | 2月15日(水曜)午後3時から4時30分 |
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場所 | ホテルリッチ&ガーデン酒田1階スカンジナビア 〒998-0834酒田市若竹町1-1-1 |
対象 | どなたでも |
定員 | 先着300人 |
内容 | 山形新幹線庄内延伸による庄内-山形50分、東京2時間半の可能性
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費用 | 無料 |
申込 | 2月10日(金曜)まで下記申込書にご記入のうえ、酒田市政策推進課までお申し込みください。 |
主催 | 酒田市、陸羽西線高速化促進市町村連絡協議会 |
講師紹介
阿部 等氏(株式会社ライトレール代表取締役社長)
- 1961年生まれ。
- 東京大学工学部都市工学科にて交通計画を専門に学び修士修了。1988年、JR東日本に入社し、鉄道の実務と研究開発に17年間従事。2005年に株式会社ライトレールを創業し、交通計画のコンサルティングに従事。
- 2008年の著書『満員電車がなくなる日』(2016年に改訂版を出版)は小池都知事の公約「満員電車ゼロ」の元ネタ。鉄道の活性化策を様々提言し、各種メディアにしばしば寄稿・コメント。
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