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令和6年3月1日号さかたの風(在ギニア日本国特命全権大使 加藤 隆一さん)

更新日:2024年3月13日

酒田から世界へ 外交のプロフェッショナルとしてグローバル社会で生きる

西アフリカにある緑豊かな国、ギニア共和国(以下ギニア)の日本国特命全権大使として、ギニア政府などとの折衝や日本人の保護・援助、日本文化の広報活動など、忙しい日々を送る本市出身の加藤隆一さん。海外を舞台とする仕事を選んだ理由や海外で活動する上でどのようなことを大切にしているか、話を聞きました。

駐ギニア日本国特命全権大使 加藤隆一さん

まだ見ぬ世界へ好奇心のままに

「いつか海外に行ってみたい」中高生の頃からそんな思いが強かったと話す加藤さん。
大学入学後に早速韓国を訪れたそうですが「日本からこんなに近いのに文化や言語、考え方など、何もかもが想像以上に異なることに衝撃を受けました。そこからいろいろな国を見てみたいと強く思うようになりましたね」と振り返ります。
大学卒業後は、(独)国際協力機構(JICA)の前身である国際協力事業団に入団。その理由を尋ねると「一般的な旅行では行けないような国に行けるかもしれない。開発途上国への支援の重要性も感じていましたが、それ以上に好奇心があったんです」と声を弾ませて話してくれました。

アフリカでのさまざまな経験

加藤さんは、フランス勤務を経て、長年アフリカ諸国での開発事業に携わってきたそうです。「アフリカというと貧困、飢餓といったイメージがあるかもしれませんが、ギニアでは1人1台以上携帯電話を持っている人も多く、日本人よりも米を多く食べているんですよ」と教えてくれました。また、1993年に初めて訪れた当時のことを「劣悪な電力事情の中、空港の明かりを頼りに空港周辺で熱心に勉強をする若者たちの姿を目にし、このような若者がいればこの国の未来は明るいと思った」と振り返ります。
一方で、時には日本では考えられないような経験をしたこともあったという加藤さん。「コートジボワールで迎えたある朝、突然鳴り響いた銃声で目を覚ましました。騒乱事件が発生し、住居の隣のテレビ・ラジオ局で銃撃戦が繰り広げられていたんです。事態の把握に努めつつ、現地の関係者を安全に退避させるために緊張した数日間を過ごしました」
このような実体験から「アフリカの国々にとってまずは政治的な安定が重要。その上で、若者が希望を持てるような国になるように、持続的な社会・経済開発を支援する必要性を強く感じましたね」と語ります。

グローバル社会を生きる

加藤さんは大使の立場になってからも、これまでの経験が生きているといいます。文化や価値観の異なる人とコミュニケーションをとるときは、自分の思いを相手から理解してもらえないことも多いそうです。「基本的に『異なる』ことを前提に、まず相手の話を聞く、傾聴することからスタートすることが大切。その上で、自分の考えを押し付けることなく、お互いが納得できる地点を見つけることが必要だと思っています」
加藤さんのように、将来国際的な仕事に就きたいと考える若い世代に伝えたいことを伺ってみると、意外にも「海外で経験を積み重ねるうちに、海外に行く仕事だけが国際的な仕事ではないと考えるようになった」といいます。「グローバル化の進んだ現代では、どこにいても世界とつながっているので、酒田にいても『国際的』な仕事はできる。国際的な仕事を志す最近の若者は目的意識が高い人が多いですね。酒田からそのような人材が輩出されることを期待しています」

また、酒田を離れて気づくことも多くあったそうで「酒田は恵まれた地域だと実感します。豊かな食文化などの観光資源も多く、地域の魅力を磨き、たくさんの人を呼び込んで、世界のより多くの人たちにその存在を広めてほしいですね」とふるさとへの思いを話してくれました。
優しい笑顔で生き生きと話す姿が印象的な加藤さん。遠く離れたアフリカの大地から酒田に思いをはせながら、日本とギニアの架け橋として、これからも日本のグローバル化をけん引していきます。


▲固く握手を交わす加藤大使とギニア政府ベルナール・グム首相


▲日本が建設した学校を訪問し、現地の子どもたちとともに


▲日本が建設した漁港を訪れ現地の行商人とともに。ギニア人が好きな魚、コンクエの薫製を手に取る加藤大使

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電話:0234-26-5706 ファックス:0234-26-3688

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