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令和5年2月1日号さかたの風(サウンドテーブルテニス山形県代表 富樫 一男さん)

更新日:2024年3月13日

サウンドテーブルテニスを通して交流の輪を広げたい

昨年10月、栃木県で開催された第22回全国障害者スポーツ大会。本市在住の富樫一男さんがサウンドテーブルテニス(以下・STT)に県代表として出場し、金メダルを獲得しました。

富樫 一男さん

最初は苦手だったSTT

STTは、金属粒入りの卓球用ボールを、ラバーの貼られていないラケットで転がして打ち合う競技です。
富樫さんとSTTとの出会いは、中途視覚障がいとなり、栃木県の視力障害センターで自立訓練を受けていた頃にさかのぼります。「最初は球をラケットに当てることすらできませんでした」と語る富樫さん。苦手意識もあり、しばらくはSTTから遠ざかっていました。しかし帰郷後、庄内地区の視覚障がい者が集う卓球大会に参加したのを契機に、再びラケットを握ることとなります。月に4回、富樫さんは仲間とともに練習を重ね、南東北大会などでも好成績を残せるまでになりました。

応援を力に勝ち取った初めての金メダル

全国障害者スポーツ大会への出場は、富樫さんにとって今回で3度目。「県の代表として推されて出場することは、この上ない名誉だと感じます」
今大会で富樫さんは2人の選手と対戦。いずれの試合も手に汗握る展開となりましたが、最後まで諦めることなく競り勝ち、自身初となる金メダルを獲得しました。「関係者の皆さんが別室で応援してくれたのですが、すさまじい熱気だったそうです。試合後それを知って、涙が出るほどうれしかったです。県の卓球チームの監督は『頑張れっていう思いは、必ず通じるんだよ』と声をかけてくれました。スポーツにおいては、個人の努力や戦術だけでなく、チームの雰囲気や、応援してくれる人の存在も力になるのだと改めて実感しています」
今後の目標を聞くと「次の大会でいい成績を残すこと。あとは、STTを楽しむ新たな仲間を増やすことです」と話す富樫さん。「スポーツなら気軽に参加できるし、他の人との交流も生まれます。目が見えないと不便なことも多く、家にこもってしまいがち。『ここに来れば楽しい』と思える場所があれば、生きがいにつながっていくと思うんです」

お互いを理解し、思いやり支え合える社会を願って

酒田市視覚障害者福祉協会の会長として、視覚障がい者の生活の向上を目指す活動にも取り組む富樫さん。最近は酒田光陵高等学校の生徒たちを中心とした若い世代との交流も増え、そこから新たな風がもたらされることに期待を寄せています。「気を張ることなく、ざっくばらんに情報交換ができることがうれしいです。障がいがあってもなくても、私たちは社会を構成する一人に変わりありません。お互いを理解し、思いやり、困ったときには自然と手を差し伸べられるような社会を、みんなでアイデアを出し合って作っていけたらいいですね」

愛用のラケットとともに。胸元には、今大会で獲得した金メダルが輝きます。

市身体障害者福祉センターで定期的に開催される練習会では、審判も務めます。

談笑する富樫さんと讃岐さん、齋藤さん。STTのこと、家族や学校のこと、話が尽きません。

広がる交流の輪

高校3年生の齋藤さんと讃岐さん。障がいのある方に配慮した災害用品の開発を行う授業をきっかけに、富樫さんや視覚障がいのある方たちと交流するようになりました。
「最初は私たちが気を遣いすぎたら、富樫さんたちも気まずいんじゃないかなって気になっていました。でもお話ししてみると、皆さん気さくで話しやすかったんです。今はボランティアというより、1人の友人のようにお付き合いさせていただいています」と讃岐さん。
何度かサウンドテーブルテニスに参加し、今度は自分たちで体験会を企画してみることに。そこには、いざというときの備えについての思いもありました。「災害時に、避難所では高校生や若い体力のある人が積極的に動かなきゃいけない。そういった場面で障がいのある方たちをサポートしたいと思っても、初対面ではうまくサポートできないと思ったんです。でも普段からスポーツなどを通して交流を深めていれば、いざというときにお互い戸惑うことなくサポートができますよね」と齋藤さんは体験会への思いを話してくれました。
まもなく高校卒業を迎える2人。「後輩たちにはこの活動を引き継いでほしいです。活動が活発になって、いろいろな地域に活動している人がいればすぐにサポートができる。最終的にはもっと活動の規模が大きくなるといいなと思っています」

左から讃岐颯月さん、齋藤優花さん(県立酒田光陵高等学校3年)

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電話:0234-26-5706 ファックス:0234-26-3688

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