更新日:2024年3月15日
ANA SHONAI ブルーアンバサダーの取り組みは、令和3年4月に地域、顧客、ANAグループの「三方よし」を目指して設立された「ANAあきんど株式会社」の地域創生事業の一環です。5人の皆さんは8千人の客室乗務員の中で自ら手を挙げ、本市に移住しました。その理由は、山形がゆかりの地であること、自然に囲まれた生活への憧れ、地域に根ざした活動への興味など十人十色。平成30年に酒田まつりで花魁道中の花魁役を務めた西さんは、コロナ禍によって生まれた時間を祖母が暮らす酒田のために使いたいと考え、応募したと話します。「『こんな田舎に来て、早く帰りたいでしょう』と言われることもありますが、私たちはポジティブな気持ちで来ているので全然そのようには思っていません。庄内は実際に暮らすと食べ物がとてもおいしいし、客室乗務員では経験できない新しい挑戦ばかりなので、毎日楽しいです」。
客室乗務員としての勤務は週2日から3日、他の日はブルーアンバサダーとして地域創生の活動を行います。その内容は、庄内の観光PRや地元企業との商品開発、マナー・おもてなし講座、本市で暮らす移住者目線からの情報発信、市内の小中学校での出前授業など。4月からはハーバーラジオで新番組を始めます。「企画から担当することになったので、皆さんが聞きたくなるような番組を作っていきたいです」と坂本さん。
移住から約半年。5人が真っ先にとりこになったのは庄内の食だったと言います。ひと冬を越えた今、新たに感じるようになったのは「困ったときには当たり前のように助けてくれる庄内の人のやさしさ」と切江さん。「地域を良くしていきたいとアクティブに動いている人が多い」と話すのは九鬼さん。坂本さんは「皆さんから自分の街への誇りや愛着を強く感じる」と話します。「ただその思いやストーリーは、控えめな人が多いのかよくよく聞かないと教えてくれなくて」と話すのは佐藤さん。西さんは、出前授業で受け持つ子どもからも都会への引け目のようなものを感じると話します。「でも子どもたちは質問すれば自分の住むまちの良さや好きなところを生き生きと教えてくれます。自分のまちに対する誇りや愛着を持つことが、どれだけ大切で素晴らしいことかを、私たちは伝えていきたいと思っています」
任期は来年3月まで。それまでに農業体験や鳥海山登山、祭事、マリンスポーツ、酒の酒田プロジェクトによる酒造りなどに挑戦し、庄内の未来につながるものを発信していきたいと話すブルーアンバサダー。その明るさと意欲が庄内に新しい風を吹かせています。