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映画監督 和島 香太郎さん

更新日:2021年11月30日

人が直視しようとしない世界を丁寧に描くことが映画づくりの醍醐味

本市出身の和島香太郎さんが監督と脚本を手がけた映画「梅切らぬバカ」が、11月から全国で上映されています。酒田で過ごした日々のこと、映画づくりで大切にしていることについて聞きました。

和島さんの写真

形に残るものを作りたい

小学生の頃から映画館に行くのが好きだったという和島さん。「当時、市内には港座とシネマ旭という映画館があり、そこでハリウッド映画を観るのが楽しみでした。館内はほんのりたばこの匂いがして、そこにいると少し大人になったような気分を味わえました」と話します。
映画監督を志すきっかけは、飲食店を営む両親の影響。「父が料理を作り、母が運び、お客さんがおいしかったと言ってくれる。そんな様子を見ていたので、ものを作って喜んでもらうことが仕事だという思いがありました」
自分も形に残るものを作りたい、そんな気持ちが映画監督という夢に結びついたそうです。
高校の文化祭ではクラス全員が出演する映画を制作し、完成した映画は全校生徒の前で上映されました。
「暗幕を引いた体育館の中で、壇上のスクリーンに映写されるのですが、自分の作った映画をみんなが観ているというのは不思議な感覚でした。その時のうれしさは今でも強く記憶に残っています」
高校卒業後は映画づくりを学ぶために京都の大学へ進学。酒田を離れて気づいたこともあったそうです。
「地元だからというのもあるかもしれませんが、散歩しているとよく声をかけられるなど、誰かが見守ってくれているような雰囲気が酒田にはあります。町の誰かが常に見ているというのは自分にとっては重要なことだと感じていて、そういった人のまなざしというものも映画に反映されていると思います」

人が直視しようとしない世界を丁寧に描く

今作「梅切らぬバカ」は自閉症を抱えた息子とその母親の物語ですが、劇中では自閉症という言葉は使われていません。
「障がいのことが前面に出るのではなく、その人の人柄に触れて、周りの人たちがなじんでいく過程を描くことを大事にしました」と語る和島さん。自身も、持病と向き合ってきた経験があります。
「私にはてんかんという持病がありますが、偏見を持たれるかもしれないと思い、30歳ごろまではあまり周囲に打ち明けずに過ごしてきました」
しかし、主治医が他の患者の方と話す機会を設けてくれたことで心境に変化が。
「てんかんのことを包み隠さずに人との関係を築いている方がいて、周りの方も『その人の中にその病気がある、一部だよね』と受けとめていました」
そんな様子を見て、てんかんはあくまでも自分の一部だと考えるようになり「同時に、一部であることも大事にしながら生きていこうと思えるようになりました。そんな気持ちが少しずつ、作品として形になっているのかもしれません」
「梅切らぬバカ」を制作するなかで、障がいのある方やその家族、福祉職の方への取材を重ね、信頼関係を築くことができたと振り返ります。
「取材に協力してくれた方に試写した際、障がいのあるお子さんを持つお母さんが『親の思いを素直に肯定してもらった安心感を感じ、将来も人の心が変わっていけば何とかなるさという明るいラストシーンに思えた』と言ってくれてうれしかった」と話してくれました。
「なかなか人が直視しようとしない世界が丁寧につくられていく、それが映画づくりの醍醐味のひとつなのかなと思います」と和島さん。
本市出身の若き監督が描く作品は、静かに吹く風のように優しく心を揺さぶります。

和島香太郎さん

1983年生まれ。高校まで本市で過ごした後、京都造形芸術大学(現:京都芸術大学)へ進学。現在公開中の「梅切らぬバカ」は、文化庁主催「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」長編映画の選出・制作作品。

梅切らぬバカ

母親と自閉症を抱える息子が、社会の中で生きていく様を温かく誠実に描く。令和3年12月1日現在、フォーラム山形、フォーラム東根で上映中。鶴岡まちなかキネマで12月10日(金曜)から上映予定。

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