更新日:2024年8月27日
酒田市には、さまざまな民俗芸能が伝承されています。
その中で「酒田市民俗芸能保存会」に加盟している団体の芸能と、上演機会、芸能の由来などを紹介いたします。
※上演日時を掲載していますが、状況により、中止したり時間が前後する場合がありますのでご了承ください。
藤塚豊受神社例大祭
毎年4月29日 午後6時から8時ころ
明治初期に発祥した藤塚神楽は、本楯の神楽と同じ流れといわれています。後継者不足による断絶を乗り越え、昭和50年に復活を果たしました。現在では小学生、中学生、高校生も参加し、また子どもの頃から神楽を続けてきた者が大人になって、今の子どもたちに指導をしています。
毎年4月29日 午後3時から5時30分ころ
毎年7月14日 午後7時から9時ころ
皇太神社に伝わる神代神楽奉納絵馬によると、明治27年(1894)より一度も途絶えることなく伝承されています。
神話に題材を求めるにとどまらず、奈良、平安、鎌倉時代にも題材を求め、歴史や、人としての生き方を皆さまに伝えようとの思いで演じております。
東光山薬師神社例大祭
毎年4月29日 午後2時30分から4時30分ころ
当地区の神楽は江戸時代の末期に、宮城から伝わった宮内地区の神楽をもとに発祥しました。
神話にもとづく伝統的な演目はもちろんのこと、創作手踊りなども含めて、17という多くの演目を伝承していることが自慢です。
西野吉備神社例大祭
毎年4月13日 午後7時から9時30分ころ
西野の神楽は、350年以上の伝統がある西野吉備神社に長く伝承されてきました。
明治中期に一時中断しましたが、そのとき村中に疫病が流行し、村人は再び舞うことを決め、その後は戦中、戦後も絶えることなく続いています。
毎年5月2日 午後7時から9時ころ
毎年5月3日 午後3時から5時30分ころ
毎年8月15日 午後7時から9時ころ
神楽の特徴は、優雅な比山番楽と力強い南部神楽の影響を受けたとされ、まるで宇宙で神々と共に舞っているかのような雰囲気が漂います。
また鹿子踊りは、農耕以前の狩猟時代を思い起こさせる素朴な風合いが魅力です。
〈酒田市指定無形民俗文化財〉
随時依頼による公演
庄内出羽人形芝居は、約140年前から雪に閉ざされた農民の娯楽として霊峰鳥海山の麓で始まった人形芝居をもとに、津盛柳太郎氏によって一層の工夫、独特の芸風が取り込まれ生み出されました。曲芸のような巧みな動きで人形を操る技術は、国内はもちろん、海外でも高い評価を受けています。
〈酒田市指定無形民俗文化財〉
生石神社例大祭
毎年4月29日 午後2時から2時30分ころ
生石神楽は寛延3年(1750)ころに伝承され、そこから連綿と続いています。
家内安全、五穀豊穣、悪疫退散を祈願し神社に奉納され、氏子の若者たちが例大祭はもちろん、中小の祭事でもこぞって舞を披露してきました。かつては地区全戸を二日間かけて回ったそうです。
関諏訪神社例大祭
毎年4月29日 午後1時から3時ころ
関の神楽は、旧平田町三ノ宮、旧松山町中北目と同じ神楽を伝承しています。
また、奴振りは昔関集落に関所があり、大名行列が通ったことに由来しています。
大宮白鳥神社例大祭
毎年5月5日 (大宮会館)正午から、(神社)午後1時から2時ころ
明治末期、大宮村は半農半漁の地で水害に悩まされてきましたが、当時の若者が五穀豊穣、疫病退散を願い白鳥神社に奉納したのが大宮神楽の始まりです。
獅子舞、天狗舞はもちろんですが、大宮独自の長舞、蕎麦きり舞には先人の地域に対する思いや祈りが感じられます。
大町皇大神社例大祭
毎年6月4日 午後1時から2時ころ
大町神楽は、天保11年(1840)に庄内藩主酒井家が越後長岡に転封されそうになったとき、庄内藩領民が幕府に直訴して転封を取りやめさせた祝演として酒井の殿様に奉じたのが始まりです。
その後も大正6年(1917)、大正10年(1921)などにも酒井家に奉納公演してきました。
亀ケ崎十一面観音堂春祭り
毎年4月18日 午後3時から4時ころ
天狗舞は、獅子の先導役としての舞です。
また、亀ケ崎の獅子舞は古式十二段の舞から構成され、四方固め、八方固め、天地、幕祈り、幕返し、怒り、かなしみ、悪魔払いから成っています。静寂と動の舞が織りなす優雅さは、古式能の流れを汲む深い趣を感じさせます。
〈酒田市指定無形民俗文化財〉
毎年8月9日・10日 午後7時から7時30分ころ
毎年1月成人の日 午後7時から7時30分ころ 毎年成人日前日 午前8時30分から9時ころ
起源は江戸時代ではないかと考えられています。奉納は年2回の各2日間、各氏子の家内安全と無病息災を祈願して回ります。神社と神宿では、雄獅子と雌獅子揃っての三本舞、各家庭では三本舞を短くした二本舞を奉納します。
板戸住吉神社例大祭
毎年4月29日 正午から午後1時ころ
板戸は昔から水害に見舞われてきましたが、明治17年(1884)ころに水害予防、五穀豊穣を祈願し木川集落より神楽を伝授されました。
毎年4月29日の住吉神社祭礼の前に舞われ、演目は巫女舞に始まり、獅子舞、剣の舞、鳥刺舞、掘物舞、泥鰌掬舞、そして天狗舞が行われます。
木川八幡神社例大祭
毎年5月5日 午後1時から2時ころ
当地区の神楽の起源は、はっきりしたことは分かりませんが明治初期には既に獅子頭を使った本格的な舞が行われていたようです。
戦後は断絶の危機もありましたが、文化遺産を保存しようという声の下に、青年層を中心に保存会が結成され、現在に至っています。
落野目薬師神社例大祭
毎年5月4日 午後1時30分から2時30分ころ
落野目神楽の歴史は古く、宝暦12年(1762)に薬師神社に奉納したのが始まりといわれています。
明治維新後は一時衰退しましたが、疫病流行の節には鎮守の加護にすがる他なく、仙台神楽の特訓を受け復活しました。その様子は絵馬に描かれています。
門田住吉神社例大祭
毎年4月28日 午後1時から1時30分ころ
当地区の神楽は、神子舞、獅子舞、天狗舞、剣の舞、雑魚掬い舞と掘り物舞の5演目で構成されます。
その中でも一番の見所は「雑魚掬い舞と掘り物舞」です。どじょう掬いから始まった舞は、途中から掘り物舞へと転換。女役にエロチックなしぐさで絡んだり、見物客に酒の酌をしたりと笑いの渦を巻き起こします。
広野皇大神社例大祭
毎年4月25日 正午から午後1時ころ
上中村の神楽は神子舞、獅子舞、天狗舞から構成されます。移動神座に設置された大太鼓、小太鼓、横笛に合わせて舞います。太鼓と笛によって神寄也を行い、それから舞が始まります。
福岡皇大神社例大祭
毎年4月23日 午後1時30分から2時ころ
福岡神楽の発祥は、万延元年(1860)ころにさかのぼります。巫女舞、獅子舞など基本的な舞に続いて、雑魚スキ舞、鳥刺舞は面白おかしく演じられます。この懐の深さが福岡神楽の魅力です。また、道化が活躍する長舞は、祭礼時のみ目にできる大変貴重な演目です。
12時少年歌舞伎 本狂言 午後1時から4時ころ
毎年2月15日・17日の午後1時から4時ころ
毎年3月第1日曜日 午後1時から4時ころ
280年余の伝統があり、冬に屋外で観覧するため「雪中芝居」とも呼ばれています。来年の演目を決める3月の太夫振舞から始まり、8月の虫干しとお面開き、11月の役割決め、1月からの稽古と、一年を通して活動しています。
〈山形県指定無形民俗文化財〉
新山神社例大祭
毎年8月15日 午前10時から正午ころ
各地に残る延年の中でも、演目数が豊富で、新山でしか見られない演目がある、などの特徴があります。
中世の古淡なかおりを秘めた新山延年をぜひ一度ご覧下さい。
〈山形県指定無形民俗文化財〉
楢橋玉池神社例大祭
当地区の神楽は、明治20年(1887)に新田目より伝わり、昭和37年(1962)以降途絶えていましたが、昭和50年(1975)に復活しました。現在では大人に加え、小中高生も参加する地区の一大行事になっています。
〈酒田市指定無形民俗文化財〉
飛鳥神社祈年祭・湯ノ花神事
毎年4月27日 午後2時30分から4時30分
「伊勢神楽」系統に属するというこの神楽を伝承してきた飛鳥神社は、今から1200年前に大和国飛鳥坐神社を勧請分祀したといわれています。
修験神楽ともよび、神話を語る九の舞曲は、すべて神職、樂人が当たります。
〈酒田市指定無形民俗文化財〉
毎年6月第2土曜日 午後5時から8時ころ
毎年8月20日 午後6時30分から8時30分ころ
毎年1月第3土曜日 午後1時から3時ころ
寛文年間(1661~1673)に、松山藩の初代藩主酒井忠恒が藩の式楽と定めたと伝えられます。明治維新後に演能団体「松諷社」へ引き継がれ、現在まで継承されています。
〈山形県指定無形民俗文化財〉
中北目皇大神社例大祭
毎年5月3日 正午から午後0時30分ころ
中北目に代々伝わる神楽で、慶長年間(1596~1615)のころから舞われていると云われております。天狗は白装束に赤い面をつけ剣を手に柔軟な舞、水玉模様の黒幕を付けた獅子舞も活き活きしたとても勇壮な舞です。
この神楽は多くの集落に伝えられ酒田市生石神楽をはじめ、松山、平田、酒田そして余目などの27集落に及び中北目はこの源流と云われております。
〈酒田市指定無形民俗文化財〉
毎年1月2日 午前9時から9時30分ころ
毎年5月1日 午前9時から9時30分ころ
毎年6月の最終日曜日 午前8時30分から10時ころ
毎年8月14日 午前8時30分から午後6時
福山神楽は、450年以上の伝統があるといわれています。演目は獅子舞、道化舞、あやおりで、現在も正月行事と夏行事として獅子舞を福山地区全戸で、またお盆行事として地区12ケ所の神宿で全演目を演じています。
〈酒田市指定無形民俗文化財〉
亀ケ崎八幡神社例大祭
毎年9月第2土曜日 午前8時から午後4時(家庭回り)
亀ケ崎八幡神社は、前名を東禅寺八幡神社と称して東禅寺城二の丸にあって、城内の鎮守を祈願して建てられました。大正9年(1920)に改称し、現在に至っています。戦いの神様として知られており、その先達として獅子舞が舞われます。毎年9月第2土曜日の例大祭の時に、町内約200軒の家庭を回ります。獅子舞保存会の会員は、現在20名ほどで、毎月16日を獅子舞の日と定めて、自治会館で稽古に励んでおります。
新堀皇大神社祭礼
新堀神楽の起源は、文久2年(1862)、当地方に悪疫が流行した際、住民の士気高揚のために若い衆を主として神楽を神社に奉納したのが始まりといわれています。しかし弘化2年(1845)に奉納したとされる幕が発見されており、実際はこれまでの説より20から30年さかのぼるようです。
天狗舞、獅子舞、剣舞、雑魚掬い舞などを、心をこめて上演しております。
毎年8月15日から16日 (飛鳥神社、南平田コミセン、各家庭)
慶長年間(1596~1615)に、松山町中北目神楽から平田・余目・酒田などの庄内地域に広く伝わったとされる神楽で、その中で飛鳥神社(宝亀5年(744)創社の歴史をもつ由緒ある神社)を氏神とする飛鳥集落に伝承されている神楽です。明治初期、飛鳥村の旧小野寺家にて村の若連中の結束と娯楽のために伝承元へ教えを請い始まったとされています。
毎年4月13日から15日
毎年1月10日
起源は定かではありませんが、天保11年(1840)に飛島に、赴任していた庄内藩士・佐藤梅宇が描いた「飛島図画」に天狗舞の様子が残されています。
獅子舞は2人1組で、袴を着用した頭担当と尾担当が、飾り布のついた獅子頭と尾を持ち、四方を向いて歯を鳴らすように舞います。天狗舞は、着物、袴、面を身に着けた天狗が鉾を持ち、四方の露払いをするように、また、少しおどけたような動きを見せながら舞います。
飛澤神社例大祭
毎年5月1日
酒田市(旧八幡町)の飛澤神社は、平安時代貞観13年(871)の鳥海山噴火を鎮め奉るために天降堂を創建したことが始まりとされています。
奴振りは、飛澤神社の例祭の折に行われるものです。周辺地域で行われている『奴振り』と比較しても、特に先箱(他地域では挟み箱ともいう)を使った一連の動きは特徴があり、山形県河北町で開催された「全国奴祭り(やっこまつり)」においてもその文化的特徴が認められています。
毎年5月1日に例祭が行われ、その中で奴振りによる『門ぶり』や行列が行われます。
現在の形式で行われる例祭、奴振りの起源については正確に記録されていませんが、明治42年(1909)に道具が寄贈された記録が残ることから、少なくとも100年以上続いているものです。