更新日:2022年12月1日
平田赤ねぎは、酒田市(旧平田町)で栽培されてきた伝統野菜です。
その名の通り根元の部分がワインカラーのねぎで、分けつ(根元から枝分かれ)しない1本ねぎの赤ねぎは平田のものだけです。
栽培が難しく、また収穫まで非常に手間がかかることから市場に出回ることはありませんでしたが、近年生産者による栽培技術の改良で、徐々に流通量が増加してきました。
北前船による交易が盛んだった江戸時代の末期頃、山形県の内陸部と酒田港のある庄内地方との物資の往来は、最上川の舟運で行われていました。
ある時、平田の飛鳥地区の船着場で渇水のため足止めをされ困っていた上方の商人に、地元の人たちが湧き水を差し出しもてなしました。そのお礼にと赤ねぎの種を置いていったのが伝来とされ、地元の農家によって代々守り育てられ、現代に至ります。
赤ねぎの魅力は、何と言ってもその食味と色合いです。生のまま刻んで薬味にすればキリッとした辛さが際立ち、火を通すと一転、トロリとした口当たりの良い甘味に変わります。また、独特のワインカラーは料理に彩りを添え、華やかにしてくれます。
平田赤ねぎにはアントシアニンのほか、多くの健康機能が報告されているポリフェノールの一つ、ケルセチンとその配糖体が白ねぎに比べて遥かに多く含まれており、その機能と食品素材としての利用に多くの期待が寄せられています。
農産物直売所「めんたま畑」による地場消費向けの販売と、「平田赤ねぎ生産組合」による首都圏向けの販売を、一物二ルート方式で行っています。
めんたま畑では、は種から収穫まで1年以上かかる従来の方法で栽培しています。平田赤ねぎ生産組合では、市場出荷向けに栽培体系を改良し、は種から1年以内での収穫が可能となっています。
お問合せ先/平田総合支所産業係
電話:0234-52-3915
ファックス:0234-52-3116